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2024.03.27

3月14日、ハンセン病ドキュメンタリー映画「NAGASHIMA~“かくり”の証言~」を上映し、122人が参加しました

宮﨑 賢 監督のトーク 

宮﨑 賢 監督

 3月14日に当協会の自主事業としてハンセン病ドキュメンタリー映画「NAGASHIMA~“かくり”の証言~」を上映し、122人の参加がありました。

 「ひらがなで、“かくり”と書いて背中に貼って歩いてきた人生でした」。国立療養所長島愛生園で暮らす95歳のハンセン病元患者の証言です。小学5年生、12歳で強制隔離され“隔離”という漢字は習っていなかったといいます。隔離されて83年、「長島だけでの人生」という静かな叫びが胸を打ちます。映画『NAGASHIMA~“かくりの証言”~』は長島に強制隔離された「名もなき人たち」に焦点をあてています。これまで「カメラに向けては話が出来ない」。「苦しい辛い体験は墓場まで持っていく」。「家族が差別され迷惑をかける」と証言を拒んできた人たち。インタビューに応じてもらうまで30年近くかかっています。「残りわずかな人生、若い人たちに強制隔離の体験を伝えておきたい」と、自らの殻を破り、勇気を出してカメラの前で語りました。40年間、長島に通い続けてきた監督の宮﨑 賢にだからこそ話しておこうという一面があったのも事実です。隔絶の島では強制労働、子孫を根絶やしにする不妊手術(優生政策)を強制されました。人間扱いされない地獄の責めにも似た苦しみを味わい続けさせられたハンセン病元患者たち。「十坪住宅」に複数の夫婦が雑魚寝生活でプライバシーのない生活。元患者たちの証言が強制隔離の真実を語りかけます。療養所としての歴史を閉じる日も近い。しかし、すべてが忘れさられることではありません。ひらがなで「かくり」と書いた紙を背中に貼ったような苦しみが続いてきた人がいることを、いたことを。人権侵害の歴史から消し去ってはいけない。ハンセン病ドキュメンタリー映画を通して日本の非人道的な強制隔離政策の“負の歴史”を次の世代につなげて行きたいと思っています【宮﨑賢監督による作品解説より一部分紹介】

 参加者からは「ハンセン病の歴史を知ることができてよかった。患者の生の声、監督の話が直に聞けたことがよかった。」「ハンセン病という言葉は聞いたことがある程度でした。若い人たちにも映画を通じて知ってもらいたいです。」「感動しました。国の誤った政策により、むちゃくちゃにされてしまった人生の一つ一つを受け止めるにはあまりにも重いものがあると痛感しています。これから生きていく中で本日感じたことをどう生かしていくか考え続けたいと思います。」などの感想をいただきました。

 当協会では市民活動部会を設置し、会員自らの企画・運営により、講演会や映画会など市民向けの人権啓発事業を実施しています。こうした自主事業が今後も継続して開催できるよう、当日に寄付を呼びかけたところ、参加された皆さんから14,100円もの温かい寄付を頂戴しました。ご支援ありがとうございました。

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